この記事でわかること
- Vercel Analytics+UTMパラメーターで無料A/Bテストをする方法
- 2つのLPを並行運用して勝敗を判断する基準
- テスト結果と「デザインよりコピーが先」という学び
「どっちのデザインが反応いい?」を数字で判断したい。
LPを作った後の最大の疑問は「このデザインで本当にいいのか?」です。感覚で「こっちの方がかっこいい」と言っていても意味がありません。実際に見た人がCTAを押す率(コンバージョン率)で判断する必要があります。
でもA/Bテストツールといえば Google Optimize(2023年廃止)やSplit.io(有料)が浮かびます。「個人でも無料でA/Bテストできないの?」と調べた結果、Vercel Analytics+UTMパラメーターの組み合わせで十分できることがわかりました。
私がA/Bテストをした背景

2026年4月、施工業向けSaaS「ダンドリ」のLPを2パターン作りました。
- LP-A(?v=a):アイソメ立体・青系グラデーション・スタートアップ感
- LP-B(?v=b):線画・和モダン・施工業の現場感
- 判定指標:CTAクリック率・直帰率・平均セッション時間
- 判定基準:1.3倍以上の差が出れば勝者確定
- 判定日:2026-05-01(テスト開始1週間後)
ターゲット層(施工業の現場担当者)に刺さるのはどちらか?「業界感のあるデザイン」vs「洗練されたスタートアップ感」という仮説を検証したかったのです。
Vercel Analyticsの設定手順

- Vercel Analyticsを有効化(無料)
Vercelの管理画面でプロジェクトを開き、「Analytics」タブからEnableをクリックするだけ。無料プランでも直近7日間のデータは確認できます。「Speed Insights」も同時に有効化しておくとPageSpeedスコアの推移も見れます。 - 2つのLPをそれぞれ別URLで公開
同じVercelプロジェクト内で2つのLP(パス違い)を公開します。「/v=a」「/v=b」のようにURLパラメーターで振り分ける方式です。Next.jsの`searchParams`を読んでコンポーネントを切り替えるだけで実装できます。Threads投稿4本を2:2で均等配分し、どちらのLPにアクセスが多く来たか・CTAを押したかを比較します。 - UTMパラメーターでトラフィックを追跡
Vercel AnalyticsではUTMパラメーターごとのセッション数・CVRが見えます。「utm_source=threads&utm_content=va」のようにURLに付けておくと、LP-Aへの流入がどの投稿から来たかまで追えます。
これらの設計・仕組みは私が決め、実際のプログラムと設定ファイルはClaude Codeが作りました。
テスト結果と気づき

1週間のテスト結果(実数値は非公開ですが傾向として):
- LP-A(青系・スタートアップ感):直帰率が低い・セッション時間が長い
- LP-B(和モダン・現場感):CTAクリック率がやや高い
- 結論:どちらも1.3倍の差に届かず → テスト延長を決定
- 気づき:ターゲットをもっと絞ったコピーへの変更が必要
特にコピー(キャッチフレーズ)よりもターゲット定義の見直しが必要だと判明。「施工業1〜10名」から「営業管理ができていない中小企業の社長・営業責任者」に絞り直しました。
A/Bテストの「有意差」をどう判断するか

A/Bテストの結果を見るとき、「どちらが勝ち」と言えるラインはどこなのでしょうか?統計的には「95%の確率で偶然ではない差がある」という状態(有意差)を目指しますが、個人の小規模テストではサンプル数が足りず有意差が出ないことがほとんどです。
私が使っているシンプルな判断基準:
- 1.3倍以上の差が出た → 優位傾向あり・勝者候補として継続
- 差が1.3倍未満 → 延長または別の変数をテスト
- 直帰率が顕著に違う → LP内容より流入ターゲットのズレの可能性
重要なのは「どちらが勝ったか」より「なぜ差が出たか・出なかったか」の仮説形成です。数字を見て終わりではなく、次のテストの設計につなげることがA/Bテストの真価です。
Vercelの「Speed Insights」も同時に活用する

Vercel Analyticsと一緒に「Speed Insights」も有効化することをおすすめします。Speed Insightsは実際のユーザーがページを開いたときの表示速度(Core Web Vitals)を計測します。
- LCP(Largest Contentful Paint):メインコンテンツが表示されるまでの時間
- FID(First Input Delay):最初のインタラクションまでの遅延
- CLS(Cumulative Layout Shift):ページのレイアウトズレ
- 推奨基準:LCP 2.5秒以内 / FID 100ms以内 / CLS 0.1以内
コンバージョン率はLPのコピーだけでなく「表示速度」にも大きく影響します。LCPが3秒を超えると直帰率が急激に上がるというデータがあります。VercelのSSG(静的サイト生成)を使うとLCPが劇的に改善されます。
A/Bテストで最も重要な「何を改善すべきか」の判断

今回のテストで学んだのは「デザインの優劣より、コピーとターゲットの一致が先」ということです。どんなにかっこいいデザインでも、刺さる言葉がなければCTAは押されません。A/Bテストは「データを見る文化」を自分の中に作る訓練として最高の手法です。
個人でA/Bテストを続けるためのコスト感覚

A/Bテストは大企業のマーケターがやるものというイメージがありますが、個人でも無料〜低コストで実施できる時代になりました。
- Vercel Analytics無料プラン:0円(直近7日間のデータ確認)
- Vercel Analytics Pro:3,000円/月(30日間・詳細セグメント)
- LPホスティング:0円(Vercel無料プラン)
- UTMパラメーター設定:0円(URL末尾に?utm_content=vaを付けるだけ)
- テスト設計・分析時間:週1時間(土曜の振り返り30分+次週の設計30分)
A/Bテストに慣れてきたら、次は「コピーのA/Bテスト」に進みます。デザインはそのままにして、キャッチコピーだけを変える。「ExcelとLINEが混在していませんか?」vs「案件ロストで困っていませんか?」のどちらが刺さるか——こうした細かい検証を積み重ねることで、コンバージョン率は着実に改善していきます。
まとめ

この記事のまとめ
- Vercel Analyticsは無料で使えてA/Bテストに十分使える
- 2つのLPを別URLで公開し、UTMパラメーターで振り分けるだけ
- Threads投稿を均等配分してトラフィックを振り分けた
- テスト結果:デザインより「コピーとターゲットの一致」が重要
- 「データを見て改善する」文化が副業成功の核心

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